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現役保育士・2児の母、いえなゆうです。
完全母乳で育てている赤ちゃん、離乳食の進みはどうですか?ちゃんと食べてくれていますか?
せっかく用意した離乳食を口に入れようとしても、「プイッ」と横を向いて食べてくれなかったり、
口から「ベーーーッ」と出してしまいがち、ではありませんか?
実は母乳っ子って、離乳食が好きじゃない子が多いんです。
完全母乳っ子だった、2番目のわが子もそうだったし、周りの母乳っ子たちをみてもその傾向が強いんです。
完母だった我が子は、1歳半までほぼ完全母乳でしたよ。
逆にミルクっ子は、離乳食の本に書いてあるような、マニュアル通りにすすめやすい印象があります。
これは偶然ではなく、理由があったのです。
ここでは、なぜ完全母乳の子が離乳食を食べてくれないか、の理由や対策・進め方をお伝えします。
Contents
離乳食を食べないのは母乳のせい?

念のため言っておきますが…このタイトル、完全母乳を否定しているわけではありません。
きっと、母乳育児のみを推奨している方(助産師さんとか)からすると、
- 離乳食がマニュアルどおりに進まないのは当たり前
- その子のペースに合わせて、1歳過ぎまでは母乳のみでも平気
という意見がほとんどです。
これ、私もよくわかります。
私も2人子どもがいますが、さっきも出てきた下の子は、完全母乳っ子だったのでまさにそんな感じでした。
何をあげても、工夫して調理しても、1歳過ぎまではあらゆる離乳食を拒否していて、口にするのはおっぱいばかり…
特に、おかゆやドロドロ状の形状が好きではなくて、初期・中期食は、ほとんど食べなかったです。
無理でしょ?飲み込めないでしょ?
と、半信半疑でおかゆではなく、少しやわらかめのごはんをあげたらモグモグ食べちゃって、びっくりした記憶があります笑
うちの子だけではなく、一般的に完全母乳っ子は、ベタベタ・ドロドロの離乳食を好きではない傾向があるようです。
ではどうして、母乳っ子は離乳食を嫌がるのでしょうか?
母乳の子が離乳食を食べない理由

哺乳瓶の乳首はあごの力がなくても、比較的飲みやすいのに対し、おっぱいの乳首はあごの力が必要です。
あごとほっぺの筋肉を使い、パワフルに飲まないといけない。
だから、母乳っ子はドロドロした形状の離乳食は好まない傾向があります。
むしろ、後期、完了食くらいの固形を好みます。
だから、私の下の子(完母)もおかゆは好きじゃなくて、普通のごはんなら食べてくれたんですね。
当時、月齢的には中期食の頃だったので、「もうおかゆではなく、ごはんを食べられるんだ!」と驚いたものです。
逆にミルクを飲んでいる子は、ドロドロの離乳食になじみやすい。
また、ミルク缶に書いてあるように、ミルクの子は授乳量や授乳間隔がわかりやすく、コントロールしやすい。
だから、空腹の時間を離乳食の時間にしやすく、赤ちゃんも食べてくれます。
ところが、母乳っ子はそうはいかないですよね。
粉ミルクに比べて、ちょこちょこ飲みになりやすいし、どれくらいのんだのか、授乳量もわかりません。
間隔も空きにくく、赤ちゃんが空腹になる時間が少ないです。
また、いつも同じ味のミルクに対し、母乳はその時々で味が変わると言われています。
ママの食べたものや、赤ちゃんの月齢によってふさわしい成分に変わったり…
だから、赤ちゃんが飽きずに、その時のニーズに合った母乳が飲めるんです。
- 母乳は空腹時間が作りにくいから空腹になる時間が少なく、離乳食が進みにくい
- あごやほっぺの筋肉を使っておっぱいを飲むため、離乳食の形状が好きではない
- 母乳の味や温度が好き
やっぱり…ママのおっぱいがすき♡
授乳間隔が短いゆえ、一日中おっぱいをのんでいる…そんな姿を見て焦ってしまうママもいるのではないでしょうか?
特に、月齢の近いお友だちの離乳食が進んでいるのをみると感じますよね。
しかし、赤ちゃんにとって、おっぱいをのんでいる時間は幸せそのもの♡
常にママと密着できる嬉しい時間♡なのです。
いきなりドロドロの初期食を慣れないスプーンで与えられても、赤ちゃんは対応できません。
「断固・拒否!!」
となってしまうわけですね。
離乳食のマニュアルはミルク育児が基準

1回食、2回食、ゴックン期、モグモグ期…いろいろな用語が飛び交う離乳食。
授乳も〇ヶ月で〇ccを4時間おき…など、完全ミルク換算ですよね。
それはどうしてか?というと、
赤ちゃんの成長をコントロールしやすいからではないでしょうか。
完全母乳っ子に当てはまらないのは当然です。
ミルクは味、成分、カロリー、量すべて同じ。安定している=リズムがつきやすい
だから、コントロールしやすく空腹時間を意図的に作れる。
空腹時間に離乳食に置き換えられる。
腹もちも母乳より良いです。
言い換えると、味が単調なので離乳食のさまざまな味や形態に興味を示してくれます。
だから離乳食がすすみやすいんですね。
母乳っ子だけど、便秘がちである
当てはまるようなら、便秘が原因で離乳食を食べてくれないのかもしれません。
母乳育児だと、赤ちゃんがどれくらい母乳を飲んでいるかわかりませんよね。
といったことが原因の可能性もあります。

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完全母乳はいつまでOK?

母乳は徐々に栄養がなくなる、と聞いたことはありませんか?
それは根拠のないウワサ。
母乳は赤ちゃんの月齢に合わせ、栄養素やカロリーが変化していくと言われています。
だから、理論上は1歳過ぎまでは完全母乳でも平気なんだそう。
●過去には厚生省は生後9ヶ月から1歳ぐらいでの断乳を勧めていましたが、現在は母子手帳から「断乳」の二文字が削除されています。母乳は子どもの身体の成長のための栄養であるのと同時に、心も健やかに育つための大切な栄養だという意味合いが重要視されるようになりました。
●ユニセフ/WHOでは、母乳育児は2歳まで続けましょうと提言しています。メインの栄養は母乳。その補佐的な役割として離乳食を開始すればいいという考え方です。
このように、現代は母乳育児を大事にしていることがわかります。
しかし、ずっと赤ちゃんと家にこもっていることはありませんよね。
今は共働きも多く、保育園に通う赤ちゃんもたくさんいます。
通わなくても、突発的に人に預けたり、一時保育を利用するかもしれません。
そんな時、ミルクも離乳食も受け付けない赤ちゃんだと困ってしまいますよね。
預かった人もどうしていいかわかりませんし、何より一番困るのは赤ちゃん本人。
そう考えると、母乳っ子でも少しは離乳食を食べられた方が良いと思います。
離乳食を食べてくれない、母乳からの切り替え方は?
離乳食が好きではない傾向がある母乳っ子ですが、少しずつタイミングを見計らって離乳食も与えていきましょう。
心と身体のだいじな栄養である母乳ですが、栄養補給は徐々に食事メインにしていかなければなりません。
そのために、噛む・噛んで飲み込む練習もしなくてはなりません。
ミルクっ子ほど、授乳間隔があかずタイミングを作るのが難しいかもしれませんし、たくさんの量は食べられないかもしれませんが、練習の仕方をご紹介します。
★母乳っ子の離乳食の進め方
- 毎日、家族と同じタイミングで一緒に食べる
- おなかがすきすぎる前、ごきげんが悪くなる前にあげる
- 中期食(モグモグ期)以降から頑張る
これを毎日毎食繰り返してください。
でも、最初は離乳食を拒否すると思います。だって、ママのおっぱいばかり飲んでいたのですから。
特に、赤ちゃんのおなかがすきすぎて、ごきげんななめになると、強く離乳食を拒否すると思います。
「これじゃなーい!母乳よこせーーー!!」
と、ギャン泣きするかもしれません。
なので、なるべくそうなる前(月齢が進む前)に離乳食の練習をするのがおすすめです。
離乳食だけではなく、預ける可能性があるなら、ミルクを飲む練習も必要です
(もしくは、搾乳して哺乳瓶で飲む練習)
練習不足で、ミルクを嫌がる、哺乳瓶の乳首に慣れず、ミルクを飲めない…
預かる側からすると、これが本当に困ってしまいます。
ミルクは赤ちゃんの生命線ですからね…なるべく早いうちに練習することをおすすめします。
あと、母乳っ子が離乳食に慣れるのに大事なことがあります。
それは、
家族と一緒に食べること。
よく、赤ちゃんだけ違うタイミングで食べる話も聞きますが、可能であれば一緒に食卓を囲みましょう。
家族みんなで食べるのではなく、赤ちゃんだけ1対1で食べさせようとすると、赤ちゃんにとっては、「食べてほしい」という大人のプレッシャーを感じ、食べてくれないことがあります。
なにより、食事はみんなと食べた方がおいしいですよね♡
これも「食べるってたのしい」と思えるようになる、大事な環境づくりの1つです。
離乳食を食べない母乳っ子…人に預ける場合はどうする?
ママがお仕事をされていない、おうちで常に一緒にいられる。
100%家庭保育ができるのであれば、極端な話、自然に卒乳できるまで母乳のみ、離乳食を食べられなくてもよいと思います。
しかし、保育施設や誰かに預ける可能性がある場合は、離乳食の練習が必要です。
母乳はママしかあげられません。
どうしても、の場合は搾乳して預けることも可能ですが、哺乳瓶やスプーンで飲んでくれることが必須条件になります。
確実なのは、「離乳食+ミルク(月齢・年齢によります)」が食べられる状態にしておくこと。
安心して預けられる方に出会えても、「ミルクものめない、食事も食べられない」では、預かる人も赤ちゃんも困ってしまいます。
もしくは、搾乳した母乳が飲めるように、哺乳瓶の乳首やスプーンに慣れておくようにしましょう。
そして、おうちでは「がんばったね」の意味もこめて母乳をあげるのがよいでしょう♪
完母で離乳食を食べないわが子は、こんな感じですすめていました
- おかゆは大嫌い。中期食時代からごはん(軟飯)とお味噌汁を食べていた
- 少ししか食べないけど、家族と一緒に数口だけ食べていた
- 離乳食として作ることはせず、おとなの食事をとりわけしていた
- 少量の離乳食を食べた後は、おっぱいをあげていた
完全母乳っ子で、離乳食を食べてくれない子の場合、無理せず簡単に離乳食を準備しましょう。
だって、どうせ少ししか食べないんですから笑
1から離乳食を作ろうとしない
これが大事です!
具体的には…
- ごはん→やや軟らかめに炊くか、大人用に炊いたごはんにお湯かけてレンチン
- お味噌汁などの汁物→1度沸かしたお湯や白湯、もしくはベビー用だし汁を足して薄める
- 煮物→軟らかめに煮る。もしくは、お湯かけてレンチン・つぶす
- バナナや軟らかい果物→つぶしながら与える
- ひきわり納豆→そのまま・ごはんに混ぜる
ね、簡単でしょ♪
こんな感じの毎日でしたが、ごっくんもモグモグも上手だったし、オエッ!とのどに詰まらせることもありませんでした。
きっと、粉ミルクも離乳食マニュアルもなかった昔は、赤ちゃんの食事ってこんな感じだったのかなと思います。
1歳半に保育園入園を考え、食事メインにした
完全母乳で、のんびり食事をすすめていたわが子でしたが、保育園に預ける可能性が出てきてからは、一気に食事メインで進めました。
人にあずかってもらう以上、母乳メインというわけにはいきません。
「食事をしっかり食べられる状態にする」。
そして、母乳も日中はやめ夜だけ→入園後には夜もやめ、卒乳…
その時、1歳半でした。
数日間は、おっぱいが張るし辛かった…笑
でも、案外娘はケロッとしていて、すんなり卒乳できました。
完全に母乳をやめてからは、よく食事を食べるようになりましたよ。
でも、ミルクと混合で、マニュアル通りに離乳食がすすんだ上の子に比べたら、ある程度時間はかかりました。
最終的には、ちゃんとごはんを食べられるようになりますから、安心してくださいね。
さいごに

「離乳食を食べる時期なのに、母乳ばかり飲んで離乳食を食べてくれない…どうしたらいい?」
そんな悩みをもつあなたのために、自分の体験も交えてお伝えしました。
離乳食が始まる赤ちゃんから1歳半前後…それ位のお子さまが一番直面する問題ですよね。
しかし、家庭保育できるのであれば、母乳メインでも問題ありませんし親子で母乳タイムを楽しんでほしい。
毎日大人がおいしそうに食事をして、とりわけしてあげてみる(これが大事)。
それだけで立派な離乳食&食育です。
保育園や人に預ける予定がある。
その場合は、母乳以外のものを食べられるように練習する必要があります。
始めは大変かもしれませんが、ご褒美に夜は母乳をあげる、などメリハリをつけるのもグッド!
参考にしてくださいね。